「静かな」パソコン作りました


巷では、パソコンを自分で作ることが流行っているらしい。 つい最近までは DOS/V パラダイスなどのパソコン部品屋さんは、 なんとなく不健康なイメージがあって近寄りがたい雰囲気があったものですが、 今は、ごく普通の熟年の夫婦が、カウンターの女性店員に向かって 「やっぱり ぺんてぃあむ つう の 450 に替えてくれへんか」 などと言っていたりします。 Windows 95 が出始めたころに買ったパソコンが 遅く感じられるようになってきたことだし、 「ここらで、いっちょパソコンでも作ってみようか」 ということで、私もやってみました。 極力、古い部品を生かすことにし、十万円ぐらいの投資で最新パソコンができました。 古いパソコンは、部品をもぎとられても、まだ元気に生きています。 OS は、もちろん、フリーの Linux です。

新しく買ったもの

CPU Intel Celeron 300A リテール版 9,800
M/B A Open AX6BC type R 19,800
Memory PC100 (CL=2) 128 MB 19,500
Video Diamond Viper V550 (16MB, AGP, bulk) 16,800
FDD Mitsumi 2 mode 2,670
NIC Acer ALN-201T (10Base-T PCI) 1,780
K/B OKI mini keyboard II (ポインタ内蔵) 9,800
Case A Open HX45 (Mid tower ATX235W) 10,800
(価格は1999年1月下旬のもの)

古いパソコンから掘り出したもの

HDD Quantum Fireball SE-4300A
PD/CD-ROM Panasonic LF-1001JB
SCSI Tekram DC-390X
Sound Sound Blaster 16 互換
Speaker ???

部品をおそるおそる組み上げ、ドキドキしながら電源を入れてみると 。。。 動きました!!

Linux (Vine 0.9beta7) をインストールして快適な環境ができました。 でも、とてもうるさいのです。 電源ファンの「ゴー」という音、 ハードディスクの「ギャーン」という回転音と、 アクセス時の「ボンボン、バコバコ」という音が、 ケース全体を振動させて相当な騒音です。 仕事上、静かな夜中にパソコンを使うことが多いので、とても我慢ができません。 そこで・・・

静かなパソコンを目指して

Silencer 235 ATX(静音化電源) 14,800
ソルボセイン 3mm厚 2,500
ビスコエラスティックマテリアル(支持版付) 580
ショックノン(衝撃吸収ゴム) 1,150

まず、電源を有名な PC Power & Cooling 社の Silencer 電源に交換。 評判通り、電源の音はかなり静かになりました。 次に、ケースの振動を押さえるために、衝撃吸収ゴムをケースの内側に張りました。 ケース自体の振動は少しはましになったのですが、 ハードディスクの騒音はやはり相当なものです。 「IBM のハードディスクが静からしい」とか、 「Silent Drive というハードディスクを包み込んでしまう箱があるらしい」 とかいう情報があちこちに載っていますが、 極力お金を使わないということで、 東急ハンズ(神戸・三宮店)に行き、いろいろな防振グッズを物色してきました。 いろいろ考えた末、次のような対策をしました。

ソルボセインにはかなりの粘着性があり、 ネジを使わなくてもハードディスクはしっかりとケースに固定されています。 その結果、ハードディスクはケースから完全に遮断され、 ケースに伝わる振動は大幅に減少しました。 この効果はまさに「絶大!!」

かくして、「静かな快適パソコン」が完成しました。 はやく仕事をしなければ。。。

おまけ ─ 外付PDを内蔵したい

コルクシート 3mm厚 360
アクリル棒 3mm径 100

コスト削減のため、内蔵 CD-ROM ドライブを買わずに、 以前から使っていた外付 PD/CD-ROM ドライブをパソコンの上に載せて使っていました。 でも、なんとなく目障りで、 電源もパソコン本体と別に手動でオン・オフする必要があり、不便です。 そこで、この PD/CD-ROM ドライブを内蔵することにしました。 問題は、パナソニックのドライブは、 内臓型と外付型で、 中身は同じなのにディスクの取り出し口のふたのデザインが異なるために、 単純に外付ケースからドライブを取り出してパソコンに取りつけるだけでは、 フタなしになってしまうことです。 最近、シースルーのパソコンがはやっていますが、 全くのフタなしというのはちょっと。。。 そこで、パナソニックに内蔵用ドライブのフタだけ売ってもらえないか 問い合わせてみました。 こんなくだらない問い合わせにもまじめに答えて頂きましたが、 やはりフタだけ売ることはできない、とのこと。 保証外の使用をしようとしているので、当然といえば当然。 日本橋の裏通りを物色しても手頃なフタはありません。 しばらく、フタなし、基盤むき出しのパソコンとにらめっこをした末、 日曜大工をする覚悟を決めました。

PD の外付ケースのふたを加工しようかとも思ったのですが、 ガマ口みたいな変な感じになりそうだったので、 本体ケースの5インチベイ正面のプラスチックカバーを加工することにします。 トレイの出入り用の大きな口をあけ、 ヘッドフォン、ボリューム、アクセスランプ2つ、イジェクトボタンの 小さな穴をドリルであけました。 アクセスランプとイジェクトボタンは、 アクリル棒をライターの火であぶって加工しました。 なかなかクリスタルでいい感じです。 そして、ディスクを載せるトレイの正面に コルクシートでつくったふたを張り付けました。 これも、なかなかナチュラルでいい感じです。

せっかくの自作パソコン、 ファンを増設してクロックアップもいいけれど、 ちょっと手を動かして、 外観を個性的にドレスアップするのもなかなかいいものですね。

後記

誘惑にかられ、やっぱり、やってしまいました。クロックアップ! ベースクロックを 66 MHz から 100 MHz へ。。。 そして、再起動。Celeron 450 MHz の出来上がり。 昼夜連続運転をしていますが、なんの不都合もなく快適に動いています。
Copyright (c) 1999 Yoshinori Tamai
ご意見・ご要望は 連絡先 までどうぞ